PROLOGUE

「よろしくお願いします。」

思い切って申し込んだSaoriさんのセッション。
ちょっと緊張、でも、これから自分の身に
どんな変化が起こるのかという期待もある。
 
長いこと漠然と抱えてきた不安感や自尊心の低さ。
何をしても、何を手に入れても、終わりのない欠乏感。
 
頑張っているはずなのに
それなりに評価もしてもらっているはずなのに、
どんなに頑張っても
「まだ足りない、もっとできなくてはダメだ。」と
自分の悪い所ばかりが目について
「どうせ、私には蜘蛛の糸を垂らしてくれる人なんていないでしょ?」と
神様に喧嘩を売りながら、何度も何度も。

本当の私は、中身がなくて、世間知らずで
高慢で、存在価値がなくて、孤独。

そうやって私はずっと,
本当の自分を見せないようにしてきた。

そうやって私はずっと、
自分で自分の身を守ってきた。

私を理解し守ってくれる人なんか、いなかったから。
そんな生き方しか知らないんだ。

何かおかしい。なんでこうなった?
なんで私だけ一人で苦しまなきゃいけないの?
 
こんなに頑張っているのに
なぜ他人ばっかり幸せなんだ?

本当の幸せを手に入れるためには
自分自身と向き合う必要がある。
薄々そう勘づいてはいたけれど
仕事や家庭の忙しさを理由にして
目を逸らしてきたのもまた事実。

逃れられないところまできちゃったのかな…。
でも、こんな所でくすぶっているような
私じゃないはず!!!

***

Saoriさんとの事前の資料のやり取りの段階から
早速私が見て見ぬふりをしてきた物が目の前に現れ
「グサリ」と心臓を一突きされる。
 
それは私が長いこと目を逸らし続けてきた
(だからこそ苦しかった)
“本当の私”が「ここだよ」と言わんばかりに
反応している何よりの証拠。
 
恐さを感じる道のほうが正解。
 
Saoriさんのセッションを受けるという選択も
受けないという選択も私にはできたけど
セッションを受けることを選んだことで
正解に一歩近づけたような気がして
私は心のどこかで安堵していた。

「辛さを思い出したり、涙が出てくる事もある。
それを止めずにしっかりと味わうこと。
一緒に深く潜っていきましょう。」と
Saoriさんからセッションの目的が説明された。
 
今まで一人で乗り切ることを是として
突っ走ってきた人生だったけど
誰かを頼ってみるのも悪くないかも。
 
弱みを見せる、手伝ってもらう、助けてもらう…。
一番苦手で避けてきたことを
私はこれからやろうとしている。
 
もうこれ以上頑張らなくてすむように
最後の頑張りをしよう。

EPILOGUE

今、私の呼吸はとても穏やかです。
身体と心の両方が、“ただここにある”ということを
ゆったりと感じています。
 
もし誰かに「幸せって何?」と訊かれたら
私は迷わずこう答えます。
 

“今この瞬間、私が私でいられること。”
そして
“今日まで私が生きてこられたということ。“
と。
 
それは決して自分だけの力で
手に入れたものではないということを

セッションを重ねていく中で
少しずつ理解できるようになり

感謝の気持ちを持って苦しみを愛するという
境地に至った時
私は知ったのです。
 
この世界には、愛しかなかった。
私の中にも、愛しかなかった。
 
あの日の私は
ただ愛したかったんだ。
この世界を愛したかったんだ。
 
そして、
素直にそうできない自分を
ずっとずっと責めていた。
 
そんな自分に、
「もういいんだよ。」と、
言ってあげられました。
そうやって、私は自由になりました。
 

自由だからこそ、どんな冒険も不安にならない。
 身体と心の一体感として、
確かに“ここにある”から。

今日も明日も明後日も、
私は顔を上げ、前を向き
胸を張って生きてゆくでしょう。
 
どんな人生も無駄なんかじゃありません。
あなたの人生も。
 
苦しみのトンネルをいったん潜り抜けないと
わからないことやできないことがあったから、
だからこその、今、このタイミング。
 
深く息を吸って、ゆっくり吐いて。
 
あなたはこれから、自分と仲直りする。
 
何十年と自分を否定し痛めつけてきた
そんな過去さえも抱きしめて、
“私を生きる”という手応えのカケラを拾い集めながら。
 
大丈夫。
きっと、間に合います。

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ありがとうございます。

ある女性の変容のストーリー、
セッション前後の心境の変化を
綴ってくれたものを
ご紹介しました。

「Story」もぜひご覧ください。
あなたの人生と重ね合わせて
何かの気づきのきっかけになりましたら
幸いです…。

Saori

Information

    あなたが あなたらしく
    生きられますように…